人は一日にどのぐらい歩いて移動できるのだろうか?
ネットで調べてみたら、
昔の人は江戸から京都までの500キロ近くを、
15日ほどで歩いていたらしい。
単純に計算すると一日33キロほど歩かないと、
この日数では無理がある。
さすが昔の人は健脚だ。
そんなことを思うのも、
今日、久しぶりに長い距離を歩いたからである。
道中はほとんど平地で、森に囲まれた舗装道を片道10キロ強、
往復で20キロ以上はあった。
アプローチも車で3時間はかかったし、
近くの水辺公園一周の散歩とは大いに違い、
脚力との戦いが続いた。
上り坂でもないのに単調な歩行はとてもきつく、
足の指や膝が痛み、ふくらはぎもパンパンになった。
アスファルトの道は人間の足には向いていないのかもしれない。
いや、マラソンランナーはそんな道を平気で走っているではないか。
足の遅い私は行き道が時速3キロほどで、
多少上り坂のある帰路は、
足の疲労が限界近くまでになった。
こんな足では京都まで行くのにひと月以上かかるだろう。
いつもの年なら便利なバスがあるのに、
今日はコロナ禍の影響が続き、バスは休業中だった。
おかげで歩く人は登山者かランナーぐらいしかおらず、
例年にない静けさが漂う花園だった。
人は本来は歩いて移動する動物なのである。
そこまでして見物した満開の花は、
きっといつまでも忘れないと思う。