我が家は東京電力から電気を引いている。
3.11の原発事故以来、電力事情が大きく変わり、
いろんな業者が電気を売ることができるようになった。
近所でも電力会社を変えた人も結構いるようだ。
先月の検針の時、郵便受けには検針票と同時にお知らせが入っていた。
ウェブがどうのと書いてあったけれど、あまり重要視もせず放っておいた。
今月になって電気の検針の女性が来ないし、
領収証を兼ねた検針票も入っていないので、
先月のお知らせを探して読んでみた。
何と今月から紙の検針票はないということだった。
各家庭に設置されているメーターが「スマートメーター」といって、
それが行きわたりどうやらコンピュータで管理できるようになったらしい。
そのお知らせの下の方にフリーダイアルが載っていたので電話してみたら、
これまでのような紙が良いなら郵送で送るという。
私はもちろん郵送を頼んだ。
どれぐらいの人がそうしたかは分からないけれど、
あまりの突然さに戸惑った。
今までの電気使用量のお知らせには、使用料と料金内訳が記載されていた。
その内容は、
基本料金 ○○○円○○銭
電力量料金
1段料金 ○○○円○○銭
2段料金 ○○○円○○銭
燃料費調整額 ○○○円○○銭
再エネ発電賦課金 ○○○円○○銭
口座振替割引 ー○○円○○銭
私は原発事故以来、電気に頼る暮らしをなるべく減らそうと、
かつては気にもしていなかったこの明細を詳しく見るようになった。
燃料調整額とは原油値段の高低の調整で、
再エネ発電賦課金とは太陽光に払うお金である。
太陽光発電にしていない私たちが電力会社に援助している感じで、
当初の額と比べかなり増えている。
ウェブではこうした詳細を見ることができるのだろうか。
そして、もう月に一度の検針員さんの姿を2度と見ることはない。
検針という言葉そのものが死語になってしまうようだ。
彼女たちはどこへ行ったのだろうと気になった。