猛烈な北風の中、久しぶりに水辺公園を散歩してきた。
今日は朝が遅かったからお昼ご飯を食べていなくて、
散歩途中でケータリングの店に寄り、ランチを買った。
どこかのベンチで食べようとしたけれど、
風が強くて容器も開けられないほど。
持って帰るのは無理だし、辺りを見渡し風のないところを探した。
すると、こんもりとした草地の向こうに、
山茶花の木が何本か立っている場所が見えた。
枝は激しく揺れているけれど、
大きな幹の間は少し風を避けられそうだ。
風で飛ばされないように袋を足で抑え、地面にランチを置いた。
地面には山茶花のピンクの花びらが散らばっていた。
まるで秘密の花園のようだ。
けれど、風の強さは尋常でない。
温かかったご飯もすぐに冷えてしまった。
遊歩道には親子連れの散歩者が行きかっている。
まさか私がこんな丘の上で座り込み、
風を避けてお昼を食べているなどとは思わないだろう。
どう考えても笑いたくなるほど滑稽なランチだった。
風が冷たすぎて急いだため食べた気もしない。
買わなければよかったかもしれない。
でも、おかげで山茶花の祝福に預かったのだと思うと、
それはそれで良しとしよう。