この町はイスラムの文化が濃く、
12から15世紀にイタリアで起こったルネッサンスのもととなった、アリストテレスの本が発見され翻訳されたところでもある。
ギリシャ哲学などは人々の間から一掃された。
ところが、イスラム圏にこっそり保管されてあったのを、
当時のブックハンターが発見したのだ。
今の数学なども起源はギリシャ哲学だから、
イスラム世界の学問への貢献は大きいのではないだろうか。
さらにはコルドバは、
ネロの伝記を読んだことがあるので、とても気になった。
町に入るなりアウグストス時代にかけられ、
何度か修復され今も残る「ローマ橋」が見えた。
いかにも時代を感じさせる橋である。
これだけでも渡って見物する価値があるが、
残念ながらツアーは先を急がなければならない。
昔のモスク(メスキータ)が年を経て何度か改修増築され、
壮大な寺院になっている。
アルハンブラと同じく、
一つ一つ見ていくと恐らく半日はかかると思う。
ガイドさんの案内の後で20分ほど自由時間があったので、
私はひとり戻ってもう一度歩き直して見物してきた。
会堂はひとり静かに見るのがふさわしい。
赤と白模様のアーチや大理石の夥しい数の柱など、
初めて感じる独特な雰囲気があった。
ここにも、個人旅行で来てみたいとつくづく思う。
(写真上 ローマ橋 下 メスキータの礼拝堂?には対のパイプオルガンがあった)