我が家には今どきのモニター付きドアフォンがついている。
家を留守にしたとき、赤いランプが点滅していると、
誰ぞか訪問客があったことになり、重宝している。
近頃は友達ですらアポなしでは訪ねてこないので、
その突然の訪問はほとんどが宅配便や郵便屋さん、
太陽光や外壁業者の営業マンだったりする。
先日、このドアフォンに関してある発見をした。
来客者だけでなく家庭内でも伝言が残せるのだった。
初めの頃、その機能を知ってはいたけれど、
メモの方が早い気がして全く使っていなかった。
最近はペーパーレスに毒されたのか紙にメモをするのが面倒で、
夜遅く帰ってくる夫の食事の説明をサボることが多い。
そのためせっかくのおかずを食べ損ね残念がることもしばしばだ。
これでは宝の持ち腐れだ、利用してみよう。
昨夜、ジムで遅くなる夫より早く休む私は、
「伝言」ボタンを押して、モニターに語りかけた。
「おせん泣かすな馬肥やせ」よりは長く、
「ネギトロ、汁は土鍋、お好み焼きの残り」と。
たったそれだけ録音に残した。
朝、彼に私の伝言を聞いたかと尋ねると、
「うん」とうなづいた。
赤色点滅が目立つように私がわざと部屋の電気を消していたから、
真っ先に目に入ったそうだ。
とても分かりやすいし、生の声なので良かったという。
そして、食事のことではなくてもすれ違いの時は、
お互いに伝言入れようねと言われてしまった。
今夜は趣味のサークルに行こうと思っているので、
何か気の利いた文面を考えてみよう。
(写真 昨日のお昼は久しぶりのお好み焼き)