
私は週に一度はパンを焼いている。
なるべくドライイーストは使わず季節の果物を酵母にして、
香りのある美味しいパンを焼くようにしている。
そのた少し値段は高いけれど、粉は北海道の良質な強力粉にしている。
でも、正直言うと天然酵母だけの力では発酵に何日もかかるので、
やむをえず3グラムほどのドライイーストを加え、
なるべく一日で焼き上がるようにしている。
以前は餅つき機を利用して捏ねていたけれど、
それが壊れてずっと手で捏ねていた。
去年あたりに古いホームベーカリーをもらったので、
焼くことまではしないけれど、10分間だけ捏ねは電力に任せている。
これがパンケースに粉と水分を入れるだけで手を汚さず、
自分で捏ねるのがもう考えられない。
人はこうして便利さを知り怠け者になっていく。
一年ほど頂き物のホームベーカリーに頼っていたのだけれど、
残念ながら経年劣化なのか、
バネを支えるビス部分が壊れてしまった。
本体は異常なしなのに、パンケースが使えなくなった。
メーカーのサポートを調べると、さすがに20年物は扱っていない。
さすがに新型のそれは数万円もする。
そこで同型のパンケースをネットで探したら、
いろいろ出て来た。
さいわい互換性のあるものもあって注文しようと思ったけれど、
それがとても高価なのだ。
そこで、真剣に何度か調べていくと、
3日目あたりに突然全く同じホームベーカリーがスマフォに飛び出て来た。
AIはこんなところでも水面下で働いている。

それは、20年前の同じ型番で「消毒および動作確認済み」とあった。
メルカリの扱いで、値段はたったの2,000円。
すぐに購入手続きをしてコンビニに支払いに行ったら、
何と翌日の朝には商品が届いて驚いた。
どんなからくりになっているのか知らないが、
恐らく不用品の中から使えるものを選んで、
こうして売りに出しているのだろう。
世の中にはいろんな人がいて、私のような者もいる。
きっと粗大ごみになる運命の製品を私が買ったのだと思うけれど、
相手方には一体幾ら残るのか?
不用品とはいえ、それを調べ、消毒し、しかも無料で送るのだ。
メルカリの有難さをつくづく感じた買い物だった。
私も売り手も地球環境にいくばくか貢献したと言える。
何だか嬉しい。
古い本体も万一の時の替えのために、
捨てないで物置にとって置こうと思っている。