
新宿の都庁ビルに行ってきた。
久しぶりの新宿駅はあちこちやたらと工事中で、
西口に出るのにも迷ってしまった。
都会は常に目まぐるしく変わっていて、
この巨大な駅もよく見知っていた構内の記憶が、
ほとんど頼りにならないほどだった。
ようやく昔の記憶にある西口にたどり着き、
たまたまいた警備員らしき人に都庁への道を尋ねた。
3番の入り口から地下に下ると動く歩道のある道に着くようだ。
そういえばここは何度も通ったことがある。
炎天下の中、地下道は有難かった。
都庁の真下に都庁前駅があった。
地下鉄はメトロばかりだったので、
大江戸線が四半世紀も前に完成していたのに、
都会を離れた私にしてみれば知らないのは当たり前だった。
思えば西口の高層ビル群ができてから長い年月が経つ。
一度利用したことのある京王プラザホテルも、
ビルそのものは変わらないけれど、
周囲にそれをしのぐ高層ビルが林立して風景は昔と大違いだ。
この日は用事の前に時間を作って、
都庁の無料展望台にやって来たのだった。
丹下健三が設計したこのビルは既に35年も経っている。
エレベーターであっという間に200mの展望階に着く。
南展望台からは都会のビル群を見下ろすことができて、
そこには多くの観光客がいた。
土産物屋やベンチもあるので景色を眺めたりして、
ゆっくり過ごすことができた。
ホール内には派手にデザインされた、
草間彌生監修の「思い出ピアノ」が置いてある。
その周りには10人ほどの人がピアノの順番を待っている。

演奏者がショパンの曲を巧みに弾き、
館内には曲が終わると拍手が響く。
日本中の富が一挙に集まる東京都が無料で運営している稀有な場。
ここは暑い夏の穴場ともいえる場所に違いない。
今度は暗くなってから夜景を見下ろしてみたいものだ。