友人の夫さんが相模湾で大きなマグロを釣ってきたという。
どうやら一生に一度も遭遇しないような大物だったらしい。
彼は自宅から深夜に出発し、高速を飛ばし、
船宿の駐車場で仮眠して暗いうちに海に出たという。
今までは大きなマグロが当たっても、
引っ張る間に釣り糸が切れたり、サメに食いちぎられたりして、
最後まで船に釣り上げることはできなかったらしい。
それが、今回は30mとやらの糸を手繰り寄せ、
船頭や釣り客全員で船に釣りあげたという。
獲物の重さは30キロで人間並みだったとか。
だから、その興奮ぶりは尋常でなかった。
持ってきた冷蔵箱には収まり切れず、
漁師さんにさばいてもらい、
興奮冷めやらずの気持ちで帰った。
途中で何軒かの親せきに大きな切り身を配って回っても、
自宅に持ってきた分はかなりあるという。
そこで、私たちは新鮮なマグロのお裾分けを頂くことになった。
滅多に口にすることのない釣りたてのマグロの新鮮で美味しいこと、
マグロでお腹いっぱいになるなんてとても贅沢だった。
そもそも高速代、船賃、燃料費と相当に経費が掛かっているので、
お店で買った方が安いに決まっているけれど、
そんなものではないのだ。
釣りの経験のある人は、その醍醐味、ロマンが何よりらしい。
コスパではないようだ。