先日、友達と小さな山を歩いた時、
あまり山に慣れていない彼女に帰りの道を先導してもらうことにした。
彼女は競技的なスポーツは好きだけれど、
淡々とした山歩きはそんなに好きなわけでなく、
ただ漫然と運動のためと私について歩く。
そのため、私のように周りの景色などに気を配らない。
私の場合、目的の山や木々の様子、岩のかたちなど、
帰りに迷わないように常に記憶するようにしている。
ところが、この日は目的の山を下りた後、
来た時と同じ道を彼女について歩いていると、
何か景色がどこか違うのに首を傾げた。
もうこの山は数回来ていて標高も低いし、
そのため私は彼女の後ろ姿にを追って行ったために、
迂闊にも間違いに気づかず違う道を進んでしまったのだった。
上りに見えていた今日の山頂の景色が少しずれていて、
20分ほど下りながら悩んでいたけれど、
ついに違う尾根を通っていることが分かった。
地図上ではそのまま下っても登山口近くに降りるけれど、
どうやら傾斜が急で等高線も狭い。
こういう場合は知った道に引き返すしかない。
幸い時間が早かったので30分登り直して間違った尾根の分岐に戻った。
そこは狭いV字の合わさった尾根で歩き出しが平坦で、
むしろその方が踏み跡もしっかりしていた。
彼女がそこを自然と通ったのは無理もない。
私も一緒になって間違うなんて浅はかだった。
時間が夕刻だったら戻るのも不安だったと思う。
この日は午前に歩き出したので良かったのだ。
つくづく山は恐いと思った。
里山こそ迷いやすい。
これからもっと気を付けよう。