今日は近所の友人といつもの水辺公園を歩いて来た。
早朝でも部屋の温度が30度もあった。
湿度も80%に近い。
暑さに慣れというものはないようで、
とにかく誰と会っても
「暑い、暑い、どうしたのこの暑さ」と、
最初の挨拶が暑さを嘆く言葉になる。
散歩は日中を避け早朝にするので、
歩き始めの内は少しは涼しく感じるが、
ものの10分も歩くと全身汗まみれになる。
9月になっても相変わらず不快な暑さが続いていて、
一向に収まる気配がないのだ。
汗は顔にも滲み、両の目に沁みる。
頬は塩分と涙が混ざり合い、
まるでマラソンランナーのような心地になる。
この夏はじっとしていても同じで、
日に4回ほどはシャワーを浴び、
その度にシャツを着換えなければならない。
でも、水辺公園ではあちらこちらに彼岸花が開き始めていた。
この花はとても律儀?で、
9月のお彼岸近くなると突然に地中からニユッとまっすぐな茎を出す。
茎の先には蕾があっていくつかの花が円形に咲く。
赤い色が鮮やか過ぎて何かしらドキッとしてしまう。
毒があるらしいけれど、昔は毒抜きして食用になったらしい。
カタクリやクズの根にしろ、
昔の人はこんなものまで食べなければならなかったのか。
そもそもこの毒々しい赤色の茎を手折って、
部屋に飾る人はいるのだろうか。
彼岸花の美しさは自然の中でこそ胸を打つ。
花はみなそうだけれど、この花は特にそう思える。
存在感というものが他の花とは違うような気がする。
もうこの花が咲いたのだから、
どうか涼しくなって!
そんなことを交わしながら家路に向かう私たちだった。