この季節になると庭の草むしりがとても大変になる。
目が覚めるとすぐにやらないと、
太陽が出てきて作業が続けられなくなる。
ましてや6月に30度を超すような熱い日が続くのが普通になっている。
草の勢いは猛烈で少しでもさぼってしまうと、
たちどころにあたりじゅう生い茂る。
雑草は花が種になると土にこぼれ、
また新しく生えてしまうのでその前に抜かなければいけない。
菜園の野菜の成長に気を取られているうちに、
いつの間にか回りは葉先に種をつけた雑草でいっぱいになる。
これから草むしりはますます忙しくなる。
近隣の家ではほとんどが除草剤を使っているようだが、
わが家では考えられない。
今朝は放っておいた庭の一角をやった。
そこにはドクダミやゲンノショウコ、
その他、名前の分からない(名前を調べようとしない)雑草が腰近くまで伸びていて、
まるでジャングルのようになっている。
その一つ一つを手で強く引っ張り、鎌で根を掘ったりして抜いていく。
少しずつ茶色い地面が現れ、風が通るようになる。
今朝はその中に赤い花があでやかに咲いているのを見つけた。
土に埋めたシクラメンの球根から花が出ているのである。
このシクラメンは3年ほど前に買ったもので、
今年は部屋に移しても一輪も咲かなかった。
仕方なく土に戻していたものだ。
庭の土中で冬を越したシクラメンは、
大体が暖かい日の続く4月にならないと花が出ない。
それが今年は全く花芽が出なかったのに、
今になって雑草の中で花開いていたのだった。
その赤い小さな花の可憐なこと、
ずっとそうして咲いていたと思うと、
見つけてあげて良かったなあと疲れが吹き飛んだ。
今日からは花には風も光も入ってくる。
できる限り長く咲いて欲しい。