いつもの冒険?仲間と山旅をしてきた。
山旅といってもこの仲間は静かな森の中で、
自分たちだけの居酒屋をするために、
大きな荷物を背負って都会からやって来る。
私が担ぐことができるのはせいぜい6キロほどだけれど、
彼女たちは何と20キロはあり、
私の力では1センチも持ち上がらないほどだ。
もちろん一番重いのはお酒である。
今回はワインを1本、缶ビール中2本をそれぞれが担いで来た。
軟な私は缶ビール大1本と、
自分が運べ、そして、飲めるだけの少しのウイスキーだけで、
彼女たちの真似は決してできない。
でも、今回も私が夕食担当だったから心づくしの手作りパンや、
お野菜など持ってきたので、
美味しい料理を披露することができる。
今回の山旅は頂上は関係なく、
この時期に咲く花を見るためだった。
だから、峠に車を止め、
花のある所まで歩いたらそこで宴をするのだ。
私が案内した山域は、
滅多に人が歩かない奥地だから静寂そのもので、
小一時間で花を見つけたので彼らは大喜びした。
高度は1500mを越えているため時折3月の風景に戻って、
春を再び味わったようで得をした気分になる。
歩かない分たっぷりと時間があるので花を探す。
ここらの森は全てが広葉樹でとても美しい。
人の多い都会で日常を過ごしている彼女達にとって、
森の中の宴は何より幸せな時間なのだろう。
私がその水先案内をしていると思うと、少し満足な気分になる。