遠出の際に給油をしているガソリンスタンでのこと、
家を出るとき、タイヤの空気が少なく明らかにへこんでいる感じがあり、
心配だったのでセルフで給油した後、事務所に駆け込んだ。
そこは国道沿いにあるセルフスタンドで敷地も狭く、
洗車スペースもやっとぐらいだ。
でも、対人のスタンドと違い値段がかなり安く、
そのためサービスで空気圧を見てくれるかどうか分からなかった。
事務所には中年の男性とレジの女性がいて、
「ここはセルフだから空気圧もセルフなんですよ」と男性が言った。
やり方が分からなかったので私はとても困った顔をした。
すると、その人は外へ出て、
空気圧の見方と空気の入れ方、抜き方を教えるから、
私に車を寄せるように言って誘導してくれた。
スタンドの奥に丸いガスタンクみたいなものがあって、
それが空気圧の機械だという。
彼は私の車のドアを開け、
その内側にタイヤの種類と値が貼ってあると教えてくれた。
私の車の空気圧は2.2ということだった。
彼はタイヤのバルブ蓋を外し、
その丸い空気圧機械のホースをちょうど自転車の空気を入れるようにして、
数値を見ながらやってくれた。
2.2になるまで2本目、3本目と丁寧に見本を見せてくれ、
最後の4本目を私にするように言った。
見よう見まねで正常値まで空気を入れると、
タイヤは気持ちよく膨らんでいった。
今までかなり空気が少なかったようだ。
作業が終わると、彼は空気圧の丸い機械は常に空気を入れるように、
大元の機械からホースでつながれていると、その仕組みを教えてくれた。
そして、「これからいつでもセルフで点検していいですよ。もう覚えたでしょうから」とにこやかに言った。
本来は自分でやるべき作業なのに、
手が空いていたのかどうかは分からないけれど、
親切にやってくれたお店の人。
何度も何度も頭を下げ、
この店をずっと利用してきてよかったとつくづく思った。