河川敷沿いの道を走っていると、伐採した木が積んであることがある。
河川は国土交通省の管轄だから、
それらの伐採木は時折こうして必要な人に還元される。
特に伐採木は台風などで倒れた木だから、良質の広葉樹が多い。
私も気が付くと車に積んで貰っていくようにしている。
大きな幹を始末するには相当の費用がかかる。
それならばこうして必要な人に持って行ってもらえばいい。
夏はキャンプ用の薪に貰っていく人もいるかもしれないけれど、
それらは切ったばかりの生の木だからすぐには燃えない。
たいていが暖房用の薪ストーブに使うので、
家に持ち帰っても1年ないし2年ほどは乾燥させる必要がある。
乾燥させるためには丸太を斧で切って薪にしなければならない。
またそれらを積んで並べるための薪棚も必要になって来る。
この手間を考えると買った方が良いかもしれないけれど、
粗大丸太が重油を使って焼却炉で処分されるのは耐えがたい。
燃えやすいように小さく割ってないそのままの丸太だし、
時には車にも乗せられないほど長いものもある。
そんなわけで捨てられた丸太がすっかりなくなってしまうには、
ひと月以上かかることが多い。
薪を必要としない人には厄介な粗大ごみである。
庭の木などの伐採もたいがいが業者任せである。
でも、こうして少しだけ頭を使い手間をかければ、
必要とする人にとっては宝となるし、血税の無駄も減る。
スーパーの売り物も同じことが言えるのではないか。
賞味期限間近のものは安売りをしてさばくか、
そうしたものを一所に集める場所を作って、
必要な人に持って行ってもらえば消費者にとってよいのではないか。
何よりフードロスのための無駄なエネルギーが節約できる。
どこかでそういう場所ができたというニュースを聞いた。
ロッカーには寄付された食料品や生鮮食品もあって、
事前に登録しておけばいつだって貰っていくことができるらしい。
誰かが率先して進めないと、こうしたことはなかなか定着できない。
学校などの公共施設の備蓄食品も期限が来たら自分たちで処分しないで、
こうしたストック場所に置いたらかなりの助けになると思う。
廃棄丸太を見るといつもそう思うのだが、
フードロスも組織的に何とかしてもらいたい。