そんなに暑くなかった昨日、
ちよっと足を延ばしてとある町のロック公園に行ってきた。
ここは前にタバコの不始末で火事が起こった自然公園だ。
夏のせいか歩く人も少なく、ピーク地点にも誰一人いなかった。
夏でも自然の中は時折涼しい風が頬を打って気持ちが良い。
ここへ来る時はある程度の決意?がないと行動に移せないけれど、
いったん歩き出すと来て良かったなあと思う。
つくづく私はアウトドア派だと実感する。
ここには尾根を歩くコースがあって、所々に休みどころがあり、
その日の体調によって目標を変えられる。
昨日、久しぶりに来て驚いたのは、
その休みどころに新しく防犯カメラがあったことだ。
カメラは電信柱のように高く立てられ、
一見何かのアンテナのように見える。
柱の先端にかなり大きなカメラがベンチを捉えている。
ベンチで休む人はあまり良い気がしないのではないか。
誰のアイデアだろう?私はひどく驚いた。
火事が起こって以来あちこちに、
『火気厳禁、喫煙禁止』の注意書きが貼ってある。
それもあまり気分の良いものではないけれど、
細心の監視カメラに至っては首をかしげる。
人はマナーの悪い人もいるけれど、そんな人はほんの少数だ。
災害や事件の防止をしたい気持ちはとても分かるけれど、
これが高じると人を信じない世の中が加速される気がしてならない。
思えば昔の家は鍵をかけるような作りではなかった。
もちろんその時だって泥棒はいた。
それでも良い人が絶対多数だから鍵は要らなかったのだ。
緑の森は高層ビルのエレベーターではない。
なだらかな稜線沿いに帰路を急ぎながら、
この公園に足を向けるのが少なくなるだろう、
私はそんな予感がしたのだった。