普段利用しない玄関の部屋は荷物でいっぱいだけれど、
友達が来るので大掃除をしている。
人を招くたびに大掃除になるのは、ごちゃごちゃと置かれた荷物のせいだ。
それらの荷物のせいで1年中壁の隅が見えない。
隅が現れるのはお客が来るときだけだ。
一体どんな荷物があるのかというと、
これが全く我ながら呆れてしまう程、不必要なものばかりである。
たとえば、目を通してから捨てようと思っている新聞入れ。
新聞はとうの昔にやめてしまい、情報はラジオやネットニュースばかりなので、
古い新聞を時々もらい受けているのである。
これが、読もうとしても捗らず、一袋のひと月分が幾つも置かれたままだ。
いつか目を通したいので捨てられない。
すぐには片づけられなくて置いておいた冬用の絨毯や敷物、
それにストーブなどもある。
それらは大掛かりな荷物室の整理をしないと収まらない。
また、スーパーに捨てに行くペットボトルやトレイの入った大きな袋。
何かを送る時に役立つ空き箱や段ボール、
分別した紙ごみ、キャンプ用の椅子やハイキング用のリュックなどなどで、
どれもこれも日常的には使わないものだ。
それらが雑然と置かれているので、
間に合わせに二階の部屋やお風呂場に移動する。
そして、床が見えるようになったら掃除機をかけて雑巾で拭き、
夏用の竹マットに敷き替える。
また、サッシに付着した埃や緑の苔みたいなものも、
ウエスを使ってきれいに拭き取っていく。
その作業が終わると二階からお布団を運び、
ベッドカバーで仕上げをする。
見渡すと客用寝室らしくすっきりしていて気持ち良いけれど、
ここらあたりで疲労困憊し、もう動きたくなくなる。
気付くと朝から夕方までかかっていてる。
それでも、客人の訪問は有難い。
こうして普段やることの出来ない隅々の掃除ができるから。
友達は私の家の美化のために来てくれるのだ。