我が家近くのスーパーではキャベツなどのお野菜はそのまま売られ、
客はじっくり手で触れながら確かめるようにして買っていた。
ところが、最近はコロナのこともあってか、
お店の野菜は殆どラップで覆われて売っている。
何と大根も丸ごとではないけれど、
半分ほどに切ってラップで覆われたりしている。
以前からこのことはとても気になっていた。
片手に掴むことの出来るような小さなショウガなども、
ひとつひとつ丁寧にトレイに入れてあるから、
自宅でトレイはすぐにゴミになってしまう。
品物はスキャンして読み取られるので、
バーコードがないとレジが成り立たない理由からだろう。
トレイはバーコードを貼るのに便利だからだ。
道の駅などの地場産野菜などはそのままのものも多いけれど、
そこでさえコロナの影響もあってか、ラップに包んであるものが多くなった。
消費者の手に渡った先のことや、地球の未来など商売にとってはそんなの関係ない。
多く売れればそれで良いのである。
昔の市場なら人と人とが接触し流通が成り立っていた。
今は、人がいかに他者と接触しないで買い物ができるかが良しとされている。
当然、支払いも人の手に頼らずできるようになったし、
何よりどれほどの人が触れただろうお金そのものが消えてしまった。
ますますこの世界は接触のない、ある意味、無菌的世界になっていく。
そして、プラスチックごみによるマクロな汚染と、
ミクロに及ぼす新たなウイルスの誕生による弊害が、
どんどん人々を苦しめていくだろう。
残念ながらもう手遅れかもしれない。