羽田空港のロビーを歩いていたら、
若い女性に呼び止められた。
何かのセールスかと思ったら、
無料でPCR検査をしているのでやっていってほしいと言う。
それは東京都のモニタリング検査だった。
スマフォを持っていればすぐに受けられると熱心に誘われた。
少し悩んだけれど、怖いもの見たさに受けてみることにした。
テレビなどでよく耳にするモニタリング検査が、
ついに我が身に降りかかってきたのである。
陰性の自信はあったけれど、万が一ということもある。
早速申し込みをして、待つこともなく受付に立つと、
誓約書らしいものにサインさせられた。
陽性だった場合、かかりつけ医に行くことと、
それがない場合には都の保健所に連絡することとある。
専用の検査キットを貰い、3つあるブースに入り、
説明通りに3分間綿棒のようなものを口に含む。
前面の壁に梅干しのイラストが貼られていて、
唾液が出やすいようにしてあるのが面白かった。
終わったら綿棒の先をガラス管の中に入れて軽く振り混ぜる。
唾液には私のDNA情報が入っており、
体内の菌などを増幅させ、コロナウイルスの有無を調べるのだ。
検査はたったのこれだけのことだった。
結果は3日後にショートメール(SMS)で来るらしい。
もし、陽性だったら多くの人に迷惑がかかる。
ちょっと心配だったけど、きっと陰性に決まっている。
それにしても、こうして人を何人も雇い、
空港ロビーにブースを設置し、無料の検査をするなんて、
相当な予算が計上されているに違いない。
医療関係の企業にどれだけお金が流れているのだろうかと思ってしまう。