人間には大体二種類の型があると思う。
例えば魚が好きか肉が好きか、お酒を飲むか飲まないか、
考え方がリベラルか保守的か、悲観的か楽観的か、
能動的か受動的かなど、多くのことで大まかに分けることができるようだ。
もちろん立場などで変わったり、
どちらでもないということもあるが、
おおよそが分類できるのではないだろうか。
それは時間に対しても言えて、
ギリギリに行動する人とかなり余裕を持って行動する人がいる。
この性格はなかなか変えることが難しそうだ。
そんな見方で言えば、私はギリギリに動きがちだ。
時間厳守の飛行機に乗る場合もその嫌いがある。
心配性なくせに時間に対してはアバウトなところがある。
我が家から羽田空港までは私鉄とJR、モノレールを乗り継いで、
約2時間はかかる。
今朝は13時の飛行機の便に乗る予定だった。
朝のニュースを見ると、関東地方のあちこちで大雨や竜巻などが襲って、
そのために電車が不通になったり遅延したりしていた。
当地には私鉄があって、幸いそれは普通に動いていた。
私はギリギリに予定していた出発を30分ほど早めて、
空港に1時間半ほど前に着くことにした。
電車に乗り、ネットで路線情報を開くと、
モノレールではなく他の私鉄が空港まで走っていることを知った。
初めて利用する線で、それにも遅延情報がある。
乗り込んだ電車はゆっくり座れ、
JRはまだ不通のままなのでモノレールはやめて、
そのまま終点まで乗り、慣れない私鉄に乗り換えた。
ここで大きな失敗をしてしまう。
その電車はダイヤが乱れているというのに直通で空港に行くと、
勝手に思ってしまったのだ。
しかもこの私鉄は大雨の影響であちこちの駅で止まってしまう。
段々不安になった私は前に座った乗客に空港に向かっているのか尋ねた。
すると、この電車は3つ前の何とかという駅に戻って、
そこで空港行きに乗り変えなければならないものだった。
そのロスは約20分だと親切に教えてくれた。
反対側のホームに次々と電車がやって来るはずなのに、
今朝は嵐の影響でダイヤが乱れ、かなり長いこと待たされた。
フライトの1時間前に着くだろうか?と心臓が高鳴り始める。
電車を待つ間、航空会社に電話してみる。
チェックインはギリギリで20分前との答えで少し安堵した。
でも、慣れない路線がどのぐらいかかるか分からなかった。
そのことが更に不安を募らせる。
ようやくやって来た電車で三つ前の乗換駅に戻り、
再び空港行きを待つが、これもなかなかやってこなかった。
隣に立つ若い男性に聞くと、
いつ来るか駅員さんに聞いても分からないでしょうとつれなく言う。
それでも15分ほど待って電車がやって来て、
どうにかこうにか空港に着いた。
30分の余裕が功を奏して、フライトの1時間前にチェックインでき、
安堵する。
無事、機内に入り座席に着くと、
ギリギリに出かける癖はぜひやめようと思ったが、
喉元過ぎれば何とやらで、また繰り返すに違いない。