先日、友人がフキノトウのおすそ分けをしてくれた。
それは、仲間の一人が住む雪の国から送られてきたもので、
採ってから5日ほども経っており、見た目も決して新鮮ではなかった。
わずか五つほどだったけれど、フキ味噌にしてみた。
すると、このあたりの八百屋のものと比べると、
とても風味が良く春の味を強く感じた。
こちらはとうに初夏になっているから、「春再び」という感じになる。
味わいの差は、深い雪が解けてやっと頭を出したフキノトウと、
野菜のように育てられた畑のそれとの違いからくるものだと思う。
ワラビもゼンマイも雪国の山菜はとても茎が太くて長い。
雪国の山菜は1年のうちの数か月も大地が雪に埋もれているため、
地中で英気を養っているから大きくなるのかもしれない。
雪解けから一斉に芽を出す植物は、昔から人々に希望を与えたことだろう。
フキ味噌はフキノトウをみじん切りにしてごま油で軽く炒め、
味噌でかさを増し、本返しと少々の日本酒で味付けする。
これが本当のやり方なのか知らないけれど、ずっとそうしてやってきた。
そのほろ苦いフキ味噌を白いご飯に乗せて食べた後、残りはおむすびに使った。
9個のおむすびができて、ラップに包んで冷凍する。
来月仲間たちが来ることになっているので、
電子レンジでチンして食べてもらおう。
冷凍しても味が落ちないことを祈るばかりだ。。