日帰りで往復200キロ近く走って、とあるイベントを見てきた。
ホールの入り口にはマスクとフェイスシールドをした係員が、
体温測定やアルコール消毒などを客に促し、まるで戒厳令下の催しみたいだった。
戒厳令とは経験したことはないけれど、
これに銃を持った警官などが並んでいたら、
映画で見るようなそれに近いだろうと勝手に思った。
現に世界ではそんな国もあるようだ。
コロナの感染対策でホールの座席は家族とて1席は空け、
声を発しての応援は禁止されていた。
声を発する行為やものを食べる行為は人間の基本的な本能である。
それができないとなるとやり場のない不満が鬱積するようだ。
2時間ほどのイベントを鑑賞して玄関ホールに出ると、
観客は立ち止まらずすみやかに外へ出ていく。
勿論、出演者との交流もない。
アナウンスがそうするように促している。
こんな時、日本人はとても従順だなあと感じる。
コロナウイルスは変異して力が減少するどころか、
今やますます強力となって脅威がなくなる気配がない。
一体いつになったら以前のような自然な社会に戻るのだろう。
とても不自由で不自然な感じがして、
腑に落ちないイベント鑑賞となった。