先週に引き続いて今週も友人に山を案内してもらった。
中央線に乗って駅からはバスで山奥のバス停まで行く。
朝1本しかないバスで、温泉地のある村を通り目的の地を目指した。
私にとって初めて聞く名の地だった。
つくづく日本は広いと思うのはこんな時である。
くねくねとした細い山道をハイカーだけ4人を乗せたバスは走り、
1時間近くもかかって斜面に民家の点在する集落に着いた。
こんな山奥では移動が不便だろうと気の毒になってしまうほどだ。
今は車があるからいいけれど、昔の人は歩かなければならなかった。
バスで1時間というと歩くとどれほどかかるのだろう、見当もつかない。
いずれにしても食べるためには、
山の産を担いで里のものと交易しなければならない。
バス停から登山口を目指し、そこから一時間ほどかけて峠に登った。
峠には反対側の駅から上ってきたハイカーがやって来て、
峠の意味が実感できた。
昔は峠を上って下りて村から村へ渡ったのだ。
その方が長い道を歩くより早かったのだろう。
とはいっても、荷は重いし恐ろしい盗賊もいたはずで、
こうして遊びや運動のために歩いている現代の私たちとは全然違う。
峠を尾根沿いに登り、一つ目の頂に着くと真っ白な富士山が見えた。
びっくりするほど美しい。
そういえば今日は富士山の日ではないか。
ただの語呂合わせだとしても、
そんな日にこんなに綺麗な富士の山に出あえるとは。
ここに来て良かった。
さて、今日は登頂記念に呑み鉄をして帰ろう。