気温が低くなるというので、タイヤを冬用に交換することにした。
私が住む場所は平野なので、ほとんどの家の車は夏のままである。
でも、私は月に何度か山の方へ通う用があるため、
早めの装備をしなくては心配になる。
明日が車の点検日だから、
ディーラーに任せるということもできるけれど、
昔、習ったタイヤ交換を忘れてしまうのはいざというときに困る。
JAFに入っていても、このぐらい自分たちでやらなくては。
そんなわけで夫婦ふたりで分担協力して、
ゴロゴロと駐車場までタイヤを運び、ジャッキや工具などを用意した。
タイヤは重くて腰に来るけれど、
上手に動かして運動だと思うことにする。
今年の3月に夏タイヤにしたから約9か月ぶりの交換作業となる。
というと、年にたったの車2台分で4回ということだから、
当然慣れてはいなく、いつもオタオタしてしまう。
だから、1台で2時間近くもかかるのが普通だ。
夫がパイプを使って足でタイヤのネジを外そうとしていたら、
近所の人が見ていたらしく走り寄ってきた。
いつも力仕事を手助けしてくれる優しい人だ。
彼はさっさと彼の手から工具を取り、作業をし始めた。
その人の家にたまたま訪問していた、
見知らぬ業者の若者も加わってきて、何と20分もかからず終了した。
何ていい人たちなのだろう。
それに作業の速さは見事というしかない。
私たちはただぼうと見惚れているだけだった。
いやはや人の情けほど有難いものはない。