最近は月間経済紙や大衆週刊誌の新聞広告が、
人生の後始末的なものの見出しがトップに載っていて淋しい気持ちになる。
若い人は情報はスマフォで紙媒体にはあまり興味なく、
新聞や週刊誌を購入する人たちに老人が多いからなのだろう。
昔と違って巷はモノに溢れ、あちこちに空き家も目立つ。
びっくりするような邸宅も住む人がいなければ廃屋になる。
不動産すら大都会以外では負の財産になる時代になってしまった。
子供の数も少ないし、家を継ぐ者がいないからである。
時代は変わってしまった。
だから、老人はせっせと終活をしなければならない。
ゴミ屋敷のようにならないためにも、
元気なうちからモノを処分し、ひとつづつ整理していくのだ。
これがとても難しいから週刊誌のネタは尽きない。
最近はそれにもましてネットでの様々な契約も多く、
パスワード入力などの解約方法を本人しか知らない場合も多い。
本人が突然具合が悪くなったりしても、
契約がそのままだと、契約時に入力したカードから毎月引き落とされ続ける。
これをネットの負の遺産という。
極端な例だけれど、山で遭難し遺体が見つからなかった場合、
7年間は生命保険も何もかにも、家族が払い続けなければならないのだ。
何と複雑な世の中になったことか。
政府は今後一層のデジタル化を進めると声高に言っているけれど、
ますます終活は複雑になり、また、万一突然に残された家族など、
その混迷は絡みまくった糸のように難しくなる。
とにかくできることは少しでもシンプルにしなければならない。
特に自分しか分からないネット契約は極力しない方が良い。
それで静かに生きられるならちょっとした不便などどうでもいい。