先日、友人に誘われ隣市の図書館に行ってきた。
この図書館は中心街の再開発のため町の一等地に建てられ、
相当な建築費がかかっていると思われるモダンな建物だ。
街なかだから駐車場も大きくなく、車もそんなに多くは入れない。
歩いてくる人を対象にしているのかもしれないが、
この町も車の町である。
入り口では係の女性が入館者の熱を測り、
駐車券に『一時間無料』のスタンプを押してくれた。
図書館といえばみすぼらしい格好をしたホームレスのような人が、
必ずと言ってよいほど常連でいるけれど、
これでは敷居が高過ぎて入りにくいだろう。
館内の本の配列の仕方も斬新?で、
建物そのものが螺旋状で本の配置が分かりにくい。
1階にはラウンジのような総ガラス張りのカフェもあり、
公的図書館とは思えないほどだ。
気軽につっかけ姿で利用するという感じではないようだ。
ちょうどその日、雑誌の無料譲渡会が行われていて、
どんなものがあるのか覗いてみた。
部屋の入り口には若い係の女性がいて、よく見るとあちこちにいる。
何人、働いているのだろうか。
無料譲渡会は2日目だった。
残っていた雑誌は見たこともない海外の雑誌ばかりだった。
中でもなぜか現代建築の本が多かった。
仏語や英語で書かれているので少しも理解できない。
相当に値の張る本ばかりだけれど、
バックナンバーは新品同様で、読まれた形跡がないように思われた。
友人は何冊か選んで貰っていたけれど、
私の興味あるものはなく、
どうせ捨てるのならと思い1冊も貰わないで出た。
それにしてもあんな専門的な雑誌、いったい誰が読むのだろうか。
雑誌コーナーに寄ってみると、
先ほど目にした海外の本や日本のものの最新刊が、
壁じゅうに数えきれないほど陳列してあった。
そこには、『雑誌のスポンサーになりませんか?』という張り紙がある。
なるほど面白い試みだけれど、
どれほどの人がこれらの雑誌のオーナーになっているのか知りたかった。
そこには私が毎月読んでる雑誌もあったけれど、
コロナのせいで椅子は数人分しかない。
背もたれのないイタリアデザイン的なソファで、
何となくゆったりとは長くはいられない雰囲気だ。
円形の窓に沿った細長い学習コーナーにはテープが張られ、
利用禁止になっていた。
1席に1席に空港にあるようなコンセントがついているから、
スマフォの充電やノートパソコンの電源も確保できる。
こうして観察しながらふらついていると、
駐車時間の1時間が迫ってきた。
この図書館のコンセプトとは何だろう?
近いうちまた来てみよう。