月に一度は花を買う私、
今日は花がたくさん付いたカムパニュラが、
とても安くなっていたので買ってきた。
もともと西洋の花より本来の野山の花が好きな私だけれど、
その値段の安さに負けて手にしてしまったのだった。
500円の定価が220円と半額以下だ。
しばらくは楽しめるだろう。
この人生で初めてこの花を買ったことになる。
釣り鐘型の薄いピンクの花は絢爛と派手で、
まるで作り花のように見える。
外側は派手だけれど、虫眼鏡で花の中を覗くと、
雄蕊(おしべ)や雌蕊が絶妙の配置で異次元の世界を形作っている。
そのミクロの世界は瞬きを許さないほどだ。
そんな中、庭にアケビの花が楚々として開いているのに気づく。
早速枝を手折ってガラス瓶に生けていると、
あずき色の花の出方そのもののに驚いた。
雌花と雄花が違う枝にそれぞれ咲いているのである。
同じ花なのに性質も生態も大きく違う。
ミクロの世界でしか見ることのできないコロナウイルスも、
自然界のものだとしたら、
花のように美しい姿をしているのだろうか?
自然界は分からないことだらけだ。
虫眼鏡を覗きながら妙な連想をしてしまった。