食べ残しのバケット、もう相当前のものである。
何となく捨てられなくて、そのまま棚に飾って?おいた。
よくパン屋の店先に飾ってある感じに。
師走になったしいよいよ捨てようと思い、袋から取り出した。
でも、じっと見ていると、食べ物を捨てるのは抵抗があった。
どこまでケチなのか「腐っても鯛」のような気がする。
手で割るとどうにか割れるし、パンの香りも残っている。
それならパン粉にしてみようと思った。
これまでの経験で害にはならないはずだ。
固いものを砕く時は壊れたミキサーが活躍する。
これも何となく捨てられなくてしまってあるのだ。
断捨離とは実にほど遠い暮らしである。
パンが硬いので何度もバネが外れたけれど、
時間をかけたらどうにか自家製パン粉ができあがった。
市販のパン粉と違い色が濃い。
かなり乾燥しているのでハードなパン粉になった。
粉は振るいにかけて小粒と大粒に分け瓶に入れた。
皮の部分は固すぎて細かくできなかったのだ。
でも、瓶に保存している場合ではない、すぐに使わなくては。
何しろ古酒ならぬ古パンだから。
そこで、ちょうど薄切りの豚ロースがあったので、
カリカリのウィーン風カツレツ(ウィンナーシュニッツェル)にすることにした。
これなら少ないオリーブ油で簡単に揚げることができる。
ウィーンで食べた味に近づけられるか。
茹でたジャガイモにイタリアンパセリをかけて添えてみよう。
さて、お味はどうだろう。