冷蔵庫の掃除をした日、買い物に行った。
私は食料品の買い物ではお金に上限を決めず、
売り出しだったら何でも買っていたので、
その日は一大決心?をして財布を持たずにスーパーに行ってみた。
持って行ったお金はたったの千円、
果たしてこれで何が買えるのだろうか。
ボッケに折りたたんだ札を入れて、のんびり歩いて行った。
スーパーに着き、買い物を始めると、
千円しか持ち金がないということが心配でならず、
何度も何度も手にした商品を見ては、
本当に必要なのか考えてしまった。
そのため、頭の中では計算機が忙しく動いた。
消費税のことも考えなければならないので、
使える お金というと大体900円だ。
まるで小学生のお使いのようで苦笑いする。
その日は前夜から大根をおでん風に煮込んでいたので、
どうしても蒟蒻が必要だった。
いつもなら蒟蒻の大小など気にせず大きいのをカゴに入れるのに、
残額を気にしながら選ぶので、初めて少し安い「小」を買った。
そして、日常使いの納豆やお豆腐にうどん、豚肉、卵などを入れた。
それら数品であっという間に千円近くなる。
ちゃんと暗算しながら入れているのに、頭の中の計算機が信じられず、
何度も何度もカゴの中の商品をひっくり返して足し算をし直した。
こんなに頭を使って買い物をしたのは何年振りだろう。
レジに並んでいる時、店員さんのキーを打つ姿を見ながらドキドキしていた。
無事清算が終了し、おつりの少額硬貨を受け取ると、
何だか大仕事をしたような気分になり、心からホッとした。
大した重さではないので運動のため遠回りして帰ることにする。
おかげで、冷蔵庫は見やすいままだし、頭と身体の運動にはなるし、
こんな買い物スタイルが定着すれば、
すっきり暮らしを維持できそうだ。