午後に時間が出来たから外食?をしてきた。
外食は外食、まさに本当の外食(そとめし)で、
いつもの散歩道を歩いて岩上のマイキッチンでのお昼ご飯。
私のささやかなるガス抜き方の定番である。
坂を上って一息ついたところで、ひとりの女の人に会った。
どこかで見たような感じなので、
私たちは立ち止まって挨拶をした。
お互いサングラスをしているので顔の雰囲気が違い、
しばらく見つめ合って考え込んだ。
すると、「○○さん?」と相手が名前まで思い出してくれたため、
私もやっと分かった。
何年か前にここで2、3度知り合いおしゃべりをして歩き、
一緒にお花の山に行ったことがあった。
とにかくパワーのあるお話好きな女性だ。
その後、私の携帯が壊れて彼女の連絡先は消えてしまい、
すっかり忘れていたのだった。
彼女はよくここを歩きながら、
私のことを思い出して、どうしているかなあと思ったりしたと言う。
「なかなか会わないわね」と、その人は言った。
この公園のような里山には四方あちこち道があって、
道が違ったり、同じ道だったら絶対に会えないのだ。
ましてや時間が違ったり、はたまた同じだったりしても、
会うことはない。
それに、彼女は家から歩いて来れるから毎日のように来ているけれど、
私は車で来るためせいぜい月に一度ぐらいしかここに来ることがない。
約束をしない限り会うことはないのだった。
私の秘密の場所を以前案内したことがあるので、
この日も私と連れだって歩くことになった。
さっきまで常連の散歩人とおしゃべりしすぎて、
まだお昼を食べてないらしい。
さて、今日は「柚子塩ラーメン」だ。
彼女は感心したように私の食事作りを眺め、
コンビニのパンを頬張った。
その間、ずっと喋っていた。
帰りも一緒に歩き、お喋りが途切れることはなかった。
なるほど彼女のガス抜き方はお喋りなのである。
人はそれぞれ放電や充電の仕方が異なる。
車に戻って念のため携帯のアドレス帳を開いてみたら、
思った通り彼女の名前は消えていた。
別れ際に私は「近いうち連絡しますね」と言ったのに、
迂闊だったなあ。
でも、彼女のスマフォには私の連絡先が入っているから、
何か用があったら連絡してくれるだろう。
(写真はカラカサタケ)