今日は野菜の買い出しをした。
この辺りは田園地帯だから農家も多い。
そのためあちこちに直売所があって、品は新鮮で値段も安い。
私が通う直売所は農家の人たちが持ち寄って営まれる小規模なもので、
野菜にはそれぞれの名前が印字されてある。
道の駅の野菜売り場を小さくした感じだ。
だから、店の壁には生産者の名札が並べられている。
商品の中には庭で採れたらしいミカンや柿等の果物も並んでいる。
季節の花の寄せ植えもあったりする。
ほんの少ししか置いていないから、
農家の生活の様子がそこはかとなく想像できて微笑ましい。
たまに開店準備の頃に行くと、
軽トラでやってきた生産者が開店に合わせ品を広げている。
レジの値札を一つ一つ貼るのに手間取っていたりする。
その殆どが皺がれた掌を持つ年のいった老人だ。
腰の曲がった人もいる。
それでも、働く老人たちの表情は明るく、
品並べが終わると「よいしょ」と軽トラに乗り込む。
「さて、今日の品は全部売れるだろうか」などと考えながら、
畑に帰って行くのかも知れない。
自分で作った品物が売れると言うことは魅力だ。
これこそ自由な資本主義経済の原点と言える。
直売はその人たちのいきがいや励みになっているのかも知れない。
今日買った野菜は、キャベツやカリフラワーなど6種、
値段は合わせてたったの800円ほどだった。
農家の人の大変な作業を思うと、
あまりにも安いのではないかと思う。