今日来た職人さんは知り合いに紹介してもらった人だ。
何かにつけて相談し修繕などしてもらった。
馴染みの人だから大いに信頼している。
見積もりも良心的だと信用している。
たまにのことだが玄関のドアフォンが鳴り、
太陽光発電の営業マンや塗装業者などが営業に来ることがある。
初めての業者だからこちらに情報もなく、
「市価よりお得」「近くに営業所がある」と言われても、
頼む気にはなれない。
家のメンテナンスなどの大工事は大金が動き当然だけど、
小さな工事でも長年付き合いのある
いわば「かかりつけ」の専門業者に任せたいものだ。
信用第一なのだ。
「かかりつけ」に頼む場合、
他との比較ができないのが難点だけれど、
その分、細かい打ち合わせができ、要望が気安く出せる。
大工事となったら業者を紹介してもらえる。
何よりお互いを信用し、少しも疑いがないのが嬉しい。
大方の話がまとまり、職人さんは見積書を開いた。
「〇〇様見積もり内訳」と、
あらかじめ書かれていた文字が驚くほど美しかった。
その皺にまみれた手先を見つめながら、
人と人との信頼関係で成り立つ商いの世界が
これからも続いて欲しいと強く思うのだった。