最近の道沿いの店は移り変わりが激しくて呆れてしまう。
月に2度ほど100キロほどの道程を何となく見ながら走っているけれど、
中でもコンビニの変遷が目まぐるしいことに驚かされる。
それは、新装開店したかと思うとあっという間に閉店され、
ローソンだったのかセブンだったのか、
それともファミマだったのか忘れてしまうほどだ。
コンビニの場合はそれら名の知れたチェーン名なので、
もぐら叩きのように感じるだけだが、
今日は小さなフランス菓子の店が閉店していたので、
ちょっとショックだった。
前から気になっていつか寄ろうと思っていたのに、
考えてみればお店がずっとあるとは限らないのだった。
その店はおそらくケーキ好きな店主が、
外国か国内の有名店で修業をし、
パティシエとなって、やっと夢が叶って作った店に思えた。
しゃれた欧風のエントランスには蔓バラが咲いていた。
駐車スペースは3台ほどとこじんまりとしていた。
ただお客が車を止めているのを見たことがないのは、
前から気になっていた。
それでも、いつも静かな佇まいの中で店は開いていた。
ケーキ屋というと、たくさんの種類の豪華なケーキがショーケースに並んでいる。
デパ地下や大メーカーの量産品なら採算も合うだろうけれど、
地方の町のケーキ屋では幾種類ものケーキ作りは採算が合わないと思える。
5分も走ればコンビニがあり、そこでは好きなものが安く手に入る。
それでもショーウインドウに、
色とりどりの手の込んだケーキを並べなければお客は来ない。
そんな時代にケーキ屋の経営は大変だと想像できる。
以前は町々にケーキ屋さんがあって自慢のケーキを売っていたなあ。
あそこは、ブランデーケーキ、あそこは、チーズケーキが美味しかった。
お店に行くと、たまの贅沢をする地元の人で賑わっていたっけ。
閉店したあの店はどんなケーキを作っていたのだろう。
食べてみたかった。