事前に調べたわけではないけれど、
図書館に行ったらちょうど映画の日で開演間近だった。
この日は昔のアメリカ映画上映となっている。
見たことのない映画で、私の興味外のジャンルだった。
ちょっと迷ったけれど、時間があるし、
観ていこうと決めドアを開けた。
係の人が「いらっしゃいませ」と座布団を渡してくれた。
お尻が冷えないようにとの配慮だ。
カーテンの下ろされた薄暗い講堂の前方に、
大きなスクリーンが張られていた。
用意された椅子の半分以上が空いていて、
開演時間までに約15人ほどが集まった。
これが多いのか少ないのかは分からないけれど、
税金を使ってのサービスだから満員になったら良いのにと思った。
脇でプロジェクターを操作している係の女性も、
きっとそう思っているに違いない。
もともと人が少ないのは、
図書館を利用する人自体が少数派だからなのだろう。
こういった町の催し物は各戸に配られる広報で知らされているし、
興味がある人は足を向けるはずだから。
近隣の自治体も残念ながら映画鑑賞会が大入り?になることはない。
もちろん私の経験だけれど、いつも何処も閑散としていて、
観客のほとんどが老人だ。
今日も日曜日だというのに若い人の姿はなかった。
知らない映画はそれなりに面白かった。
家のレンタルビデオ鑑賞と違い、
音響も高音質でボリュームがあって耳に響いた。
2時間近い時間、飽きることなく大画面に引き付けられた。
やはり、知らないものを知るという行為には力がある。
それにしてももう少し多くの人が利用すれば良いのに。
すべてが人あっての繁栄だ。
図書館がこうしたサービスをずっと続けられるように、
なるべく足を運ぼうと思う。