山間の家に行った正月の朝のことだ。 「ねっ、見て、見て!」と窓のカーテンを開けた娘が、 興奮気味に暁の空を指さした。 透き通るような群青の空に、銀色に輝く細い三日月と、 明けの明星がくっつくほど接近している。 まだ黒々とした杉の森は眠ったままで…
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